
事業部長 HV事業部の今井 雄基氏
■最初に貴社の特徴についてお知らせ願います。
今井 FIDIAグループは理念として「さあ、ワクワクを創ろう」を掲げ、FIDIA SOLUTIONS社としては「『人』が輝く 『世界』がかわる」を社是としています。それぞれが自身はこうなりたい、このようにありたいとまっすぐに向き合えているとき、自分の可能性をもっと広げていけるのではと視座が高まります。ワクワクしながら一生懸命な輝いた状態ですと周りも、自分たちも頑張らなくてはと感化されていきますので、世界が変わるという意味が込められています。
今現在、取り引きしている企業の多くが、派遣会社として選んでいただいたのではなく、FIDIAの理念に共感をいただいたからこそと感じていますね。
■ホテルとやりとりをしている中で、派遣人材の人選などどのような点を意識されていますか。
今井 ホテル側のリクエストの初動としては「良い人をください」が前提ですが、「学ぶ姿勢させあれば、ちゃんと育てられます」と皆さん共通して述べられます。弊社では派遣業界で稀ですが、多くの面接回数を経て一人一人の人となりの把握や採用後のメンター制度など、人の人生を預かる上で大事なことの多くを仕組化しています。
もちろん、身だしなみや言葉遣い、学ぶ姿勢などおもてなしを提供するホテル業界に沿う人選を見定めていますが、私たちは「人材不足」を補うという思想です。今日来た人たちで埋められる仕事で手がまわらないという「人手不足」であれば、スポットワーカーを活用すべきでしょう。経験者の離職が多いホテル業界だからこそ、経験や教育を必要とする「人材不足」に寄り添えますし、弊社スタッフが輝いていくためにも必要な要件だと考えています。
■ホテル業界の課題についてどのように見られていますか。
今井 観光業界および人材派遣業界にも同様のことが言えますが、どれだけファンをつくってリピーター化することができるかが肝要です。ホテルでしたらまたこのホテルに泊まりたい、ピークシーズンにファン化をできたならば閑散期にもお越しいただけるということですね。ファンをつくる接点の場に人材を充てることができているのか、人材が不足している状況では容易にはいきません。
採用において、これまでホテル業界に興味のある方々のみの流入経路と思います。弊社が手掛けるサービスはまずは体験してみるという長期的なインターンに近い側面もあり、新しい第三の人材の流入経路としてお役立ちできると自信をもっています。
FIDIA SOLUTIONS、ホテル派遣の若手社員座談会
〈座談会メンバー〉
◎山口 諒佑さん ホテル専門学校を卒業後、リゾートホテルにてフロントからレストラン、ハウスキーピング、バトラーを担う。25年5月同社入社を経て、派遣ホテルにてレストランスタッフを担当し、その後、本社勤務にてホテル部門のクルーのメンターを担う。
◎伊藤 航さん 家電量販店での販売業務やウィッグの販売営業を担当。25年5月同社入社を経て、派遣ホテルにてフロント業務を担当。
◎小林 梨々果さん 看護師として整形外科、消化器外科、眼科の看護全般を担当。25年12月同社入社を経て、派遣ホテルにてレストランスタッフを担当。
◎磯部 弥菜さん さまざまな飲食店で接客業務全般を担当。26年4月同社新卒入社を経て、派遣ホテルにてレストランスタッフを担当。

左から伊藤 航さん、山口 諒佑さん

左から磯部 弥菜さん、小林 梨々果さん
■就業先のホテルでどのような点が自身のスキルアップにつながったと感じられますか。
山口 ホテルで働いてみたいと、前職のリゾートホテルに勤務時はラグジュアリーホテルであったこともあり、高い接客レベルを身に着けることができました。言葉遣いや立ち居振る舞いだけでなく、ワインやレストランサービスに関する専門知識をも習得できました。退職後は当時未経験であった宴会業務を現場にて学んだ後、次は営業にチャレンジしてみたいと考え、FIDIA SOLUTIONSへの面接の際、ホテル事業の立ち上げの構想を聞き、新規事業の立ち上げに携われる貴重な機会になると感じたことが入社の決め手となりました。
入社後はレストランスタッフとしてクライアント先に配属され、現場では定着率に課題があったため、定着ができる関係値づくりのため内外での信頼関係の構築や職場関係の改善に努めました。その後、弊社から追加で複数名が派遣されることとなり、それぞれに接客の技術や楽しさなどを自身のエピソードを交えながら伝えてリーダーとしての経験を重ねることができ、本社勤務に異動後はホテル部門のクルーのケアを行っています。
伊藤 クライアント先ではフロント業務を担っており、マンツーマンで教わりスムースに業務ができるようになるまで3カ月間ほど時間を要してしまいましたが、フロントでのお客さまとのやりとり、バックヤードで予約の確認、口コミの返信、アメニティの出し入れ、共用部の清掃なども行い、社員の方と同じ業務を任せていただいています。前職では家電量販店での販売など接客業に携わっていましたが、接客に対する丁寧さはホテルが一番だと感じています。海外からのお客さまがお越しになった際など、ホテルのスタッフが慌ててしまうとお客さまも不安になってしまいますので、言語がわからなければ翻訳機を使うなど、落ち着いた対応を心がけ、その姿勢を学ぶことができました。
小林 クライアント先でレストランスタッフとして配属しています。ホールが中心であり、お客さまの対応が主な内容となります。ホールでは自分がすべきことに加えて、チームのサポートも日々意識し、多くのお客さまに毎日お越しいただきますので、タイミングごとにお客さまが今何をお望みなのか、そしてその次を予測するという観察力が大きく身に付きました。最近は出来上がった料理のサーブをスタッフに指示するデシャップの役割も交代制で担ったり、月ごとのデザートメニューなどパティシエの方にレシピをヒアリングしレポートにまとめるといったことも行っています。
磯部 4月に新卒として入社を経てクライアント先に配属され、人生経験の中で一番大切な社会人としての土台作りのタイミングで、クライアント先では基礎的なことからしっかりと指導していただいて、日々成長することができているという実感を多く覚えています。クライアント先ではレストランスタッフとして現在、早番の業務に携わっています。朝食は外国人の方が多く、英語での意思疎通が中心となりますが、学生時の接客アルバイトでの経験を生かしながらコミュニケーションを図っています。社会人としてゼロからのスタートだったこともあり、1日でも早く覚えて対応できるようになることを一番大事にし、教わったことはすべてメモにとり、そのメモをもとに自宅で振り返って改めてノートにまとめています。
■配属先にて次にチャレンジしてみたいことはありますか。
伊藤 新人教育に興味がありますね。普段行っている業務がクライアント社員の方とFIDIA SOLUTIONS側で大きな差異がないことから、自身の能力をもっと高めることで例えばクライアント先で新人の方が配属された際など、自身に教育を任せていただくことで現場での負担が大きく減ると考えています。
小林 今現在、ホール業務とデシャップの両方を担っておりますので、より広い視点で現場全体の流れを見ながら動けるようになりたいと考えています。以前まではシェフの方々との接点が少なかったのですが、デシャップを務めるようになってからはコミュニケーションの頻度も増え、積極的に一人一人に「〇〇さん、おはようございます」などお名前とともに挨拶することを心がけています。
磯部 まずは職場での経験をさらに積み重ねながら、自分自身が体験した一つ一つの経験に理解を深めていきたいと考えています。そして、将来的には後輩や私と同じようにゼロからのスタートの方に、フォローができるよう寄り添い、チームワークを構築していくことが目標です。
■ホテル業界において、どのような点を改善すればよりよくなると感じていますか。
山口 スタッフが辞めない環境づくりは大事になってくると考えています。自身が過去に勤めていたラグジュアリーホテルもそうですが、ハイレベルなサービスを求められる現場では高い緊張感の中で日々働いています。そのような中で、意見のぶつかり合いや細かなミスによる叱責などもよく発生しますが、スタッフ一人一人に面倒を見る役目の方をつけ、その方はたとえ何が起きてもそのスタッフに寄り添い、自分を見てくれている人がいる、という環境をつくるだけでもモチベーションおよび全体の離職率に大きく影響すると考えています。
伊藤 客室の冷蔵庫が壊れてしまった際には予備をフロントスタッフが運ぶなど、女性スタッフには大変になってしまう力仕事があったり、夜勤の時間帯などにフロントで1人体制になってしまうケースですと、女性スタッフのみの配置でしたら不安に感じてしまうという話を聞いたこともあります。クライアント先では女性スタッフは深夜の外線に応対せずともよいとケアをされており、女性の働きやすさへのケアがホテル業界全体で必要になると考えています。
小林 前職が看護職で日勤3日のあと1日夜勤という流れでしたため、週5日の勤務は働きやすいなと感じています。そして、頑張っている人がきちんと評価される仕組みが必要だと思っています。仕組みが整えられていましたら、もっと頑張れるという方もいるでしょうし、今現在、評価してもらえるチャンスがあるということはありがたいことだと考えています。
磯部 配属をされている現場では、一人一人のお客さまの細やかなニーズに柔軟に対応することを重視し、よりよいサービスを提供すべくお客さまのアレルギーや嫌いな食べ物などスタッフ間の密な情報共有や、お客さまに快適にご利用いただくための環境づくりを大切にしています。これがホテル業界全体に広まっていけば素敵だなと感じました。
■貴社の理念「『人』が輝く 『世界』がかわる」を、皆さんが各現場で発揮されていると感じました。本日ありがとうございます。
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文・オータパブリケイションズ 臼井 usui@ohtapub.co.jp