
Q1|貴社グループの運営事業概況と、HOTERESとの歩み
1965年の開業から60周年を迎えたマウナケア ビーチ
ホテルは、ハワイ島コハラコーストを代表するラグジュアリーリゾートです。ローレンス・S・ロックフェラーの構想を受け継ぎ、約2億4,000万ドルを投じた大規模改装では、客室やレストラン、共用施設、ファミリープールを刷新するとともに、オーシャンフロントの大人専用インフィニティラッププール、最新のフィットネスセンター、22,000平方フィートのスパを新設しました。
さらに、名門18ホールのマウナケア・ゴルフコースは、ロバート・トレント・ジョーンズ・ジュニアの設計により改修され、父ロバート・トレント・ジョーンズ・シニアの理念を継承。世界で初めてジョーンズ家三世代が手がけたゴルフコースとなりました。
ダイニングでは、シグネチャーレストラン「マンタ」が、敷地内の25,000平方フィートのシェフズガーデンで育てた食材を活用した“ガーデン・トゥ・プレート”の料理を提供。さらに、9面のオーシャンフロント・テニスコート、8面の新設ピックルボールコート、充実したビーチアクティビティ、ビーチ用品の無料レンタルを備え、リゾートフィーなしで滞在を楽しめます。
Q2|ホテル運営における現在の重点テーマ——収益・人材・品質管理
約2億4,000万ドルを投じた大規模改装を終えた今、私たちの使命は「優れた施設づくり」から「卓越した体験の提供」へと移っています。60年以上にわたり受け継がれてきた、温かくきめ細やかなホスピタリティを、すべてのお客さまにお届けすることが最優先です。
同時に、持続可能性は長期的なビジョンの柱の一つです。4,362枚のソーラーパネルを備えた太陽光発電システムの拡充により、将来的にはリゾート全体のエネルギー消費を最大52%削減することを目指しています。また、敷地内の「ʻUluガーデン」を拡充し、レストランで使用する食材を育てるとともに、ハワイ島の農家、牧場、漁業従事者との連携も強化しています。
地域社会への貢献も重要な取り組みです。「モク・プラマ・ファンド」を通じて、環境保全、ハワイ文化の継承、次世代育成を支援しています。特に、ハワイ大学ヒロ校コミュニティカレッジとの連携では、ホスピタリティ業界を目指す学生を支援し、調理課程修了者にはマウナケア・リゾートでの雇用を保証するとともに、入社後の授業料補助も提供しています。
私たちは、若い世代が家族や地域、文化に囲まれたハワイで誇りを持ってキャリアを築ける環境をつくりたいと考えています。私たちにとってホスピタリティとは、お客さまへのおもてなしだけでなく、この島を守り、未来へつないでいくことでもあります。
Q3|DX・AI活用と運営効率化——現在の取り組みと今後の方向性
私たちは、デジタル変革はホスピタリティに取って代わるものではなく、その価値を高めるための手段だと考えています。リゾートの最大の魅力は、お客さまが体験する本物のアロハスピリットと心のこもったおもてなしです。
そのため、デジタル技術は、お客様の体験をより快適でスムーズにするために活用しています。滞在を検討する段階から、到着前、滞在中に至るまで、あらゆる場面でストレスのない体験を提供することを目指しています。具体的には、到着前のデジタルコミュニケーション、AIアシスタント「Keala」を備えた新しい公式ウェブサイト、全客室・スイートに導入した直感的な室内コントロールシステム、さらにスタッフがお客様のニーズを先回りして把握できる運営支援ツールなどを導入しています。
テクノロジーと人によるおもてなしを融合させることで、より質の高いゲスト体験を実現しています。
Q4|HOTERES読者へのメッセージ——60周年の節目に
ハワイのホスピタリティ業界の将来は非常に明るいと考えています。本物の体験や地域文化とのつながり、ウェルネス、環境への配慮を重視する旅行者が増えており、ハワイならではの価値への需要は今後も高まるでしょう。私たちには、お客さまに卓越した体験を提供すると同時に、地域社会にとっても持続可能な観光を実現する責任があります。
一方で、業界全体が直面する大きな課題が人材の確保です。特にハワイ島では住宅不足が深刻で、優秀な人材の採用・定着を妨げる大きな要因となっています。
マウナ ケア リゾートでは、この課題の解決には長期的な取り組みが不可欠だと考えています。その一環として、従業員向け住宅の整備を含む戦略的な投資を検討しています。スタッフとその家族が安心して暮らせる環境を整えることは、従業員を支えるだけでなく、ハワイ島のホスピタリティ産業の持続的な発展につながる重要な取り組みだと考えています。
Editor’s Note
マウナ ケア ビーチ ホテル ゼネラルマネージャー兼オペレーション担当副社長 クレッグ アンダーソン
クレッグ アンダーソンは、マウナ ケア リゾートのゼネラルマネージャー兼オペレーション担当副社長です。ホスピタリティ業界で40年以上の経験を持ち、ハワイ各島でリゾート運営を統括してきました。ハワイの観光業界では、HVCBやハワイ宿泊観光協会などで理事や会長を歴任。現在は、マウナケア ビーチ ホテル、ウェスティン ハプナ ビーチ リゾート、レジデンス、二つのゴルフコースを含むリゾート全体の運営と、マウナ ケア クラブの管理・会員対応を統括しています。