4|ホテルの先へ――アコー・ワン・リビングという構想
宿泊と居住の境界が曖昧になりつつあるなかで、アコーが打ち出しているのが「アコー・ワン・リビング」という考え方だ。この分野をアジア・パシフィックで開発を統括するラクラン・デ・モートン氏は、次のように語る。「人々はもはや、泊まる場所としてだけブランドを選んでいるわけではありません。住む、長期滞在する、仕事と余暇を行き来する。そのすべての時間軸の中で、ブランドとどのような関係を築けるのかが問われています。アコー・ワン・リビングは、新しい商品をつくるというよりも、そうした関係性を一貫して設計していくための考え方なのです」「泊まる」「住む」という二...
アジア・パシフィックの視点から読み解く アコーの多層ブランド戦略と日本という市場【後編】
世界110カ国以上、5,700軒超のホテルを展開するアコーは、ラグジュアリーからエコノミーまでを網羅する多層ブランド戦略を軸に、世界有数のホスピタリティグループとして成長を続けてきた。その戦略が、いま最も集中的に試されている市場の一つが日本である。2024年1月には、22施設・約6,400室という前例のない規模での一斉リブランドを実施。さらにラグジュアリーやプレミアム領域でも、中長期を見据えた開業計画が進行している。本稿では、アジア・パシフィックを舞台にアコーの成長を担う5名への取材を通じて、グローバル戦略がどのように構想され、日本という成熟市場でいかに実装されているのかを立体的に読み解く。